神経膠芽腫(脳腫瘍)の術後に、アルテスネイトを継続使用し、再発を認めていない症例を経験したので報告する。
患者は31歳男性、2016年夏から頭痛、嘔気あり。2016年12月に名古屋セントラル病院で右前頭葉の脳腫瘍と診断され同月手術施行、神経膠芽腫(4期、余命6ヶ月)と診断され、2017年1月から化学療法開始。化学療法は、テモダールとアバスチンを使用した。
放射線量も併用し 合計60gy照射をおこなった。
化学療法については、倦怠感、悪心・嘔吐などの副作用があり、テモダールを初回42日間服用して中止した。
2017年10月からアルテスネイト180mg (3V)の注射液を週1回のペースで開始した。
2018年2月からは、アルテスネイト180mgの注射液を2週に1回のペースでおこなっている。
手術を実施した病院で定期的に、頭部MRI検査施行しているが、再発の兆候は認めていない。
今回、悪性度の高い脳腫瘍である膠芽腫に対し、標準治療後の治療として、アルテスネイトを継続的に使用して再発を認めず、アルテスネイトの有効性が示唆された。
〔追加内容〕
治療終了後7年余り経過、脳腫瘍の増殖はない。MRI検査は 4ヶ月おきに実施している。
現在治療は行っていない。元気に仕事、スポーツなど行っています。
医療法人桂名会 木村病院